須菩提祖師とは、釈尊十大弟子のなかの一人です。
十大弟子には順序があって、須菩提は第一の弟子です。 須菩提は釈尊に解空第一、と称されておりました。 釈尊は人を誉めるのがとても上手だったようです。 どんな弟子にもその優れた面について賞賛し、その得手を引き出すように褒め称えています。 だれが見ても取り得のないような愚か者に対しても、あなたは優れて真面目ですと褒め称えることのできた人で、それはまた、嘘偽りのない真実でもあり、このようなことができた、ということについてもわたしは、それが悟った人の行いなのかと思いをはせるものです。 解空第一というのは、 あなたは空を解く道に非常に優れており、第一人者である、という意味です。 読んで字の如しですが。これが須菩提です。 この須菩提を筆頭に弟子は順に 持律第一の優波離(ゆうばり)、 智慧第一の舎利弗(しゃりふつ)、 頭陀第一の摩迦葉(まかよう)、 天眼第一の阿那律(あなり)、 神通第一の目健連(もくけんれん)、 多聞第一の阿難陀(あなんだ)、 密行第一の羅侯羅(らごら)、 論議第一の加旋延(かせんえん)、 説法第一の富楼那(ふるな) がおります。 この件については わたしが独自に調べた物であって、わたしの関わりがある僧侶達とはまったく関係がありません。 ※ 現在交流のある僧侶達と知り合ったのは 2002年のことで、上記の記述 (孫悟空に関する記述) は2000年に わたしが書いたものを手直しして掲載しております。 この十人が十大弟子といわれます。 羅侯羅 (らごら) は釈尊の息子のラーフラです。 出家してしまった夫のもとへ財産をもらってきなさいと息子を送り、息子は母に言われたとおりに実父の釈尊に言うと、世界一素晴らしい宝物をあなたにあげましょうと言って、彼を弟子にしました。 それぞれの弟子にそれぞれの逸話がありますので、調べて味わうことは楽しいことです。 さて、話を須菩提に戻します。 釈尊のお弟子の中で須菩提は、釈尊の説く「空」について、一番よく理解した弟子でした。 釈尊の理解者で後援者であった給孤独長者の弟の子で、長者が釈尊に祇園精舎を寄進したとき、その説法を聞いて出家したといわれています。 石猿は解空第一の須菩提の弟子になったので悟空と名づけられました。 ここに須菩提の存在理由があります。 (物語の設定環境としての、須菩提という登場人物の存在価値) 須菩提祖師と出合った悟空はすぐさま弟子入りし、師について法を学びます。 人間であったほかの弟子達よりも物覚えが速く、術もどんどん上達してやがて最高位の弟子になります。 師に入門して十年で地殺七十二変化の術をすっかり習得し、師匠に別れを告げて家来たちの待っている花果山に戻ります。
by polestar01
| 2005-03-16 21:12
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